日経コンピュータ、日経ソリューションビジネスに掲載された情報サービス産業企業のランキングは、コンピュートピアが主として受託開発企業のランキングであることに対して、パッケージベンダーやコンピュータのハード、ソフトの販売を中心とするシステムディーラーと呼ばれる企業群も含まれている。

1997年から2016年までの営業利益率を算出してみると、オービックが圧倒的に高い数値を示している。オービックは、会計、人事、生産などの業務パッケージを開発、販売することを業務の中心としており、早くからこの分野でビジネスを展開してきた。大企業向けの業務パッケージでは、欧米ベンダーが圧倒的なシェアを保有しているが、中堅以下の国内企業向け市場への欧米業務パッケージベンダーの浸食は進んでいない。

同じ業務パッケージを中心としたビジネスを展開するTKC、ミロク情報も5%近い数値であり、パッケージビジネスでシェアを獲得出来れば営業利益率が高くなる。

また、都築電気、扶桑電気といった企業は、営業利益率が低いが、この2社は、オフコンといわれるハードウェアの販売、導入を中核にでビジネスをしていた時期があり、オフコンからオープンシステムのUNIXやWindowsサーバーに切り替えが進むなかで利益が低下していったと考えられ、コンピュータの技術革新の影響を受けたとケースといえるのではないか。

当然のことだが、ハード、ソフトに依存しないで、受託開発を旨とするビジネスと異なり、特定のハード、ソフトをベースにしたビジネスは、そのハード、ソフトが受ける影響が大きい。